7月12日から13日にかけて、阪急の車両が西宮北口から新開地を経由して阪神尼崎までを自走するという珍事が起きた。65年前、ブレーキが故障した阪急今津線の列車が終点の今津駅を通過して当時線路がつながっていた阪神へ冒進し、久寿川駅のホームに車体をこすりつけて止まるという事故はあったが、今回は事故でもなんでもなく事前に計画されていたものだ。
今回走った5100系だが、今後能勢電鉄へと譲渡されることになっている。通常、阪急の車両改造は所属線区にかかわらずすべて正雀工場で行われる。しかし、7300系と大交66系の改造も並行して行っておりキャパに余裕がないことから、代わりに阪神車両メンテナンスに委託し改造されることになりこのような光景が見られた。
ちなみに、5100系が8両で神戸本線を走行する光景は正雀への入出場改造でも見ることはできない。
新開地を1時頃出発しおよそ1時間かけて阪神の尼崎まで回送された。阪急と阪神は保安装置のベースは共通しているとはいえ、線路閉鎖を行った上での回送となった。
一夜明け、編成は中間の制御車を境に4両ずつ分割され5136Fは丘の上に、5138Fは尼崎車庫の一角に留置された。駅の西側に行くとほとんど顔を覗かせることのなかった5137号車の前面を見ることができる。貫通用の幌はまだつけられた状態で特徴的な表情を見せている。
こちらは駅の5・6番ホームから見た様子。赤胴車が囲うように留置されているため本線側からはっきりと見ることはできず、前面をちらっと覗ける程度である。
また、5136Fのいる線路には線路閉鎖されていることを表す赤い札が立てられていることがわかる。
近鉄奈良線開業100周年を記念した「ヒステリートレイン」と題し、開業当時のデボ1形を再現したカラーリングとなっている5802F。阪急に似たカラーリングであるが、まさか本当の阪急電車と並んで見れるとは誰が想像しただろうか。
阪神なんば線が開業して以来、阪神、近鉄、山陽の3社の車両が見れることで賑やかさが増した尼崎駅だが、期間限定ではあるもののこれに新たに阪急が加わり4社の車両が並ぶこととなった。
10年前の自分からすれば妄想にすぎないと感じるだろう。
なお、今月13日時点でのレポなので現在は丘の上から車庫の方へと移動している可能性もあるのでご注意を。
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